読んでる本

今読んでいるのは、宮城谷昌光さんの「子産(しさん)」(上下)。
以前読んだのですが、最近また再読しています。
読むときは一気に読んでしまうけど、内容を結構忘れてしまうんですよね...
せっかく読むのだから、ちゃんとインプットしてうまくアウトプットできるようになりたいです。
そのためにもブログに感想文らしいものを書いていこうと思います。


子産は、紀元前6世紀頃の春秋時代を生きた鄭という小国の人です。
強大国に挟まれ、不安定で外交的にふらつきのある国をしっかりと支え、周囲の批判や反対にも関わらず改革に取り組み、中国で初めて成文法を成立させるなど、常に国民のことを考えた政治を行った政治家です。
現代の政治家に是非とも見習って頂きたいと思う人物の一人です。


ところで、子産には子皮というよき理解者がいました。
子皮は子産の盾となって一切の非難や批判の矢面に立ち、子産が思う存分改革を進めることができるよう全面的にバックアップしていきました。


子産は孔子が最も尊敬した人物なのだそうですが、後に孔子が弟子から最も優れた臣は誰かと問われたとき、尊敬していた子産を挙げるかと思いきや、子皮の名を挙げています。
(同時に管仲を君主に推薦した鮑叔の名も挙げています。)
意外に思った弟子は「子産ではないのか」と問い返しましたが、
孔子は「優れた人物を推薦する人物こそが優れた人物である」と返しました。

優れた人物を見出し、その人物を成功させることができる人こそ、真に優れた人物なのだということでしょう。
成功者と言われる人には必ずよき理解者がいます。
よき理解者との出会いは何ものにも代え難い賜物だと思います。
自分は子産でありたいと思うか、子皮でありたいと思うか。
そんなことを考えさせられました。